先に数字で答えます。看護師パートの平均時給は1,933円(厚生労働省・令和7年賃金構造基本統計調査、短時間労働者の1時間当たり所定内給与額)。この水準・1日8時間で働くと、週4日で月収約26万円、週3日で約20万円が目安です。まず時給レンジ別のシミュレーション表を置きます。自分の想定時給の行を見てください。
この記事でわかること:
- 週3・週4×時給レンジ別の月収シミュレーション(8時間勤務と5時間勤務)
- 看護師パートの時給相場の一次データと、職場タイプ別のレンジ
- 扶養の壁(106万・130万)の最新整理と、週4か週3かの判断軸
看護師パートの週4・週3の給料:時給別の月収シミュレーション
前提は1日8時間・月4.3週(1年=約52週÷12か月)です。金額は所定内給与の概算で、交通費・賞与・税や社会保険料の控除は含みません。
1日8時間の場合の月収目安
| 時給 | 週3日 | 週4日 |
|---|---|---|
| 1,700円 | 約17.5万円 | 約23.4万円 |
| 1,900円 | 約19.6万円 | 約26.1万円 |
| 2,100円 | 約21.7万円 | 約28.9万円 |
| 2,500円 | 約25.8万円 | 約34.4万円 |
1日5時間(例: 9時〜15時で休憩1時間)の場合の月収目安
| 時給 | 週3日 | 週4日 |
|---|---|---|
| 1,700円 | 約11.0万円 | 約14.6万円 |
| 1,900円 | 約12.3万円 | 約16.3万円 |
| 2,100円 | 約13.5万円 | 約18.1万円 |
計算式はシンプルで、時給×1日の時間×週の日数×4.3です。たとえば時給1,900円・1日8時間・週4日なら、1,900×8×4×4.3=約26.1万円。年収換算では約314万円になります。祝日や子どもの体調不良で出勤が減る月は下振れするので、家計の見積もりには「表の数字×0.9」くらいの余裕を持たせておくと安全です。
この表から先に言えることが1つあります。看護師の時給は他職種のパートより高いため、週4日×フルタイムに近い時間で働くと、扶養の範囲は最初から選択肢になりません。逆に扶養内に収めたいなら、勤務はかなり短時間になります。この損益分岐の話は後半で整理します。
看護師パートの時給相場:平均1,933円と職場タイプ別のレンジ
時給の一次データは、厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査(短時間労働者・職種別)です。看護師の1時間当たり所定内給与額は1,933円。パート・アルバイトの看護師全体の平均的な水準として、まずこの数字を基準にしてください。
そのうえで、実際の求人は職場タイプで幅が出ます。傾向としては次のとおりです。
- クリニック・健診センター: 1,500〜1,900円程度が中心。日勤のみで生活は組みやすい
- 病院(外来・病棟パート): 1,600〜2,000円程度。夜勤に入ると1回単位の手当が加わる
- 介護施設: 1,500〜1,900円程度。医療処置は少なめで健康管理が中心
- 訪問看護: 2,000円台の求人が目立つ。1人で判断する場面が多い分、単価が高い
- 美容クリニック: 2,000円を超える求人もあるが、業務の性質が大きく異なる
地域差も大きく、都市部と地方で数百円の開きがあります。大事なのは、平均より極端に高い求人には理由がある(オンコール・訪問件数のノルマ・業務範囲の広さなど)ということです。時給だけで飛びつかず、後述の確認項目とセットで見てください。夜勤1回いくらで働く選択肢は夜勤バイトの記事で別に整理しています。
扶養内で働くなら:106万・130万の壁と2026年の変更点
扶養との関係は、2025〜2026年に制度が大きく動いています。2026年7月時点の整理です(施行前の内容を含むため、必ず最後に公式情報で確認してください)。
- いわゆる106万円の壁(社会保険の賃金要件): 2025年6月成立の年金制度改正法で撤廃が決定し、2026年10月に施行予定です。以降、勤務先の社会保険に加入するかどうかは、賃金額ではなく週20時間以上などの他の要件で決まる方向になります。勤務先の従業員数の要件(現行51人以上)も2027年10月から段階的に撤廃される予定です
- いわゆる130万円の壁(配偶者の健康保険の扶養): こちらは引き続き残ります。年収見込みが130万円以上になると、配偶者の被扶養者から外れ、自分で保険料を負担する必要が出ます(月収の目安は約10.8万円)
- 税の扶養(配偶者控除等): 所得税の基準も近年の改正で動いているため、金額の断定は避けます。世帯の税負担は収入額と控除の組み合わせで変わります
看護師にとっての実務的な結論はこうです。時給1,900円で130万円の壁の内側に収めるなら、働けるのは月約57時間、週あたり約13時間。週3日なら1日4〜5時間、週2日なら1日6時間強が上限の目安です。「看護師の資格で週4日しっかり働きたい、でも扶養内で」は、時給の高さゆえに両立しません。だから選択は実質的に2つ——扶養内で短時間に抑えるか、壁を気にせず週4日でしっかり働いて社会保険に入るか、です。
制度の適用は勤務先の規模・加入する健康保険組合・あなたの契約条件で変わります。応募前に勤務先の事務に確認し、制度の最新情報は厚生労働省の「年収の壁への対応」ページで確認してください。
週4と週3どちらにするか:収入・社会保険・生活の判断軸
週4と週3の差は「1日分の収入」だけではありません。判断軸を3つに分けます。
- 収入: 時給1,900円・8時間なら、週4と週3の差は月約6.5万円・年約78万円。家計へのインパクトは大きい
- 社会保険: 週4日×8時間(週32時間)は、多くの職場で社会保険の加入対象になります(正社員の労働時間の4分の3以上が目安)。保険料の負担は増えますが、厚生年金の上乗せや傷病手当金などの保障が付きます。週3日×8時間(週24時間)は職場の条件により扱いが分かれるゾーンで、ここは応募先への確認が必須です
- 生活: 週3は「平日に1日休みが2回ある」働き方、週4は「休みが週1回+週末」の感覚に近くなります。子どもの行事・通院・自分の休息をどこに置くかで、体感は大きく違います
ブランクからの復帰なら、最初は週3で始めて、生活が回ることを確認してから週4に上げる打診がしやすいのもパートの利点です。日数の変更可否は面接で確認しておきましょう。常勤との比較や派遣という選択肢はパート・派遣の記事、子育てと両立するための制度は両立制度の記事で扱っています。